読み上げ CV:西原翔吾
再生
願い事ひとつ。
もしも、叶うならと思っていた。
かなわない夢などないと、
願えばいつか果たせると、
そう信じていたから。
もしも、願いが叶うなら、
この指ひとつで、運命が変わるなら、
きっと叶うと、そう信じていつも。
雑踏の中でわざと面倒くさそうにだとか、
焦らすように少し間をおいてみたりだとか、
たまには、まるでそこに願いなどなかったようにふるまってみたり。
叶うならと、必死にすがるような姿だって見せたね。
願い事はいつもひとつ。
隣の席に座った奴の運をかすめるようにだとか、
誰かがそれを叶えているのを祝福しながら心の中では唾棄してみたりだとか、
そういう醜いものも全部を含めて。
今までなくしていったもののかわりに、必ずなるとは限らないけれど、
それは確率だけのもの。
ただ、ただ欲しくて。
きみが、欲しくて。
だから今日こそ、必ず願いは叶うと。
そう信じてまた同じ過ちを繰り返す。
必ずきみはここに来る運命。
そう信じてるから、
願い事はいつもひとつ。
叶えるために、世界を回すよ。
いつも回すよ。
ガチャを回すよ。
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